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巣立っていく皆さんへ 本流を堂々と

2024.03.01

巣立っていく皆さんへ 本流を堂々と

昔高校の教員をしていた頃、英語の教科書選定にあたり、教科書会社から提案され、この学校にはこの教科書は易し過ぎるとか、あるいは難しすぎるとか、喧々諤々の議論の末にリーダーの教科書に「MAIN  STREAM」を選んだことがあった。30年以上の前の話だから今そのシリーズがあるかどうかわからない。その中でイギリス、テムズ川の源流の話があった。トネリコの樹木が自生する、観光名所のコッツウォルズ近くの丘から湧き出た水が途中ロンドン盆地に流れ込み、グレーターロンドンを貫通して、340kmの旅を終え、北海に注いでいる。

今卒園や進級を控えた幼稚園児もこの川のように例えてもいいのではと思う。岩からしみ出るわずかな水が集まって少しずつ大きな流れとなって本流に変貌していく。ひよこ、りす、きりん、年少、年中さんはまだまだ湧き出た水が支流となって下っていく。卒園児の皆さんは支流が他の支流と合体して、少し大きな支流になっていく。これから小学校、中学校、高等学校、大学と進学するにつれて、未知の人との交わりが増える、言ってみれば、様々な支流と合流して、大きな一本の川となる。働き盛りの30代、40台、50代ではロンドンを流れるテムズ川のように、人々の生活の営みにかけがえのない役割を果たし、静かに北海に消えていく。

卒園児の皆さんは幼稚園で様々なことを学び、経験し、体験し、友達と交わり、肉体の面でも、知性の面でも、もう誰にも負けることのない位、立派に成長しました。認知能力、非認知能力も含め、幼児教育の全ては幼稚園で習得し、完結しました。「三つ子の魂百まで」の諺通り、これからの基礎基盤となる基本的な要素は全て子どもたちの中に貴重な宝物として残っています。これからはその宝物の土台の上に様々な経験や知識を積み重ねて自分にできる範囲の社会的貢献をし、生まれてきた証、存在した意義を示して欲しいと思います。そして紛争のない、人間らしい生活を享受できる世界になるように役立ってほしいと思います。英知を授かった皆さんならきっとできると思います。それにもまして、これからの長い年月にわたって、健康を害することのないよう十分気を付けてほしい。時には幼稚園を思い浮かべてください。時には卒園アルバムをそっと覗いてください。新たなエネルギーが体内に湧き上がってくることでしょう。

最後に皆さんに私がいつも言っている二つの諺を贈ります。一つは「人事を尽くして天命を待つ」それと「実るほど頭の垂れる稲穂かな」です。卒園児の皆さん、いよいよお別れです。

ひよこ、りす、きりん、年少、年中組のみなさん、皆さんはこの一年で大きく成長しました。発表会を見てそのことを実感しました。皆さんはこれからお兄ちゃん、お姉ちゃんです。新しく幼稚園に入園した皆さんにもいろいろ教えてあげましょう。そして今までと同じように幼稚園で先生と一緒に楽しく過ごしましょう。

最近読んだ本の中から。「美しい心でいたいならば、常に美しいものに触れなさい。自然であれ、何であれ、美しいものに触れて感動すれば、それが自分の勇気と生きる力になる」 菊池寛が興した「文芸春秋」、最近あまりにも低俗な雑誌に変貌したと思うのは私だけだろうか。泉下の菊池はどう思っているのだろうか。「お皿は必ず裏から洗うのですよ。表の汚れをそのままにする人はいませんから。見えない裏を美しくすれば、自然に全体が奇麗になる」 ある人は母から「うそをついたらダメ、ずるをしたらダメ、楽な道と苦しい道があったら、苦しい道を歩め」「働かせてもらえるだけで有難いから、給料の額に文句を言っちゃいけないよ」と厳しく言われた。「努力は決して裏切らない。必ず報われる」「人間の能力に大差はない。あるとすれば努力と根性の差である」「夢をもて、夢は叶う」

弥生三月歓喜の時、あらゆる生命体が目覚め始めました。私たちも負けないように足並みをそろえて頑張っていきます。2023年度、この一年、ありがとうございました。

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