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暑さを超えて

2023.07.20
暑さを超えて


猛暑、猛暑と言っても涼しくなるわけではない。それでも暑いと言いたくなる。日本独特の蒸し暑さが続いています。たとえ40度を超えたとしても、日陰に入ると涼しく感じる国々と違って、海に囲まれた湿度の多いせいだろうか。しかし乾燥した国と湿気の多い国ではそれぞれのいい所とそうでないところ所もあるので、一概にどちらがいいとも言えないのが悩ましい。    

毎日決まった時間に大雨が降るブラジルやいつも傘やパーカーを用意しなければいけないイギリス、どの国にも天候にまつわる悩みや憂いがある。梅雨のひと時、こんなことを考えていると「コロナ禍で5歳児に4か月の発達の遅れ、施設閉鎖やマスク着用が影響か」のニュースが飛び込んできた。幼稚園ではなくて東京都の認可保育所の話。京大や筑波大の研究チームによると「三つ子の魂百まで」のこの社会性を身に着ける時期、保護者以外の大人や子供と交流する機会が減ったことが要因と考えられる一方、1から3歳児でコロナ禍を経験した3歳児にはそうした傾向はみられなかった。

運動や言語理解など9つの領域を130項目以上で評価し、その分析結果によると、5歳児ではコロナ禍経験群は未経験群と比較して、4.39か月の遅れがあった。特に大人に対する社会性やしつけの分野で遅れが目立った。一方3歳児では発達の遅れは明確に見られず、逆にコロナ禍を経験した群のほうが大人に対する社会性や概念の理解について発達が進んでいる傾向があった。これは一対一の交流が重要な13歳の時期にコロナ禍で保護者と過ごす時間が増えたことが発達によい影響を与えた可能性がある。5歳児の発達の遅れについては今後の十分な支援で挽回は可能だとの見方を示す一方、影響が長期的に及ぶかどうかはさらに追跡調査をしていく必要があると報告されている。

この傾向は特に5歳児に限ったことではなく、小学校教育に携わっている教員からも小学生の学力が着実に低下しているとの指摘があった。このことがよく言われている学力などの認知能力だけでなく、意欲、協調、仲間意識、やり遂げようとする力などの非認知能力にも影響があるのかどうか、私たちも大きな関心をもって見ていきたい。私たちは幼小の連携を視野に学力の向上を目指し、自信をもって子どもたちを小学校に送り届けたい。私たちが幼稚園で行ってきた保育・教育活動は決して保護者の皆様の期待を裏切らないものだったと思っています。

さて、この文章を書いているのは714日です。この日は私たちが学校で学び、歴史の試験にも何回も出題された1789年のフランス、バスチーユ監獄襲撃の日、というかフランス革命勃発の日、現代でもラテン系のフランスの熱しやすい言動はしばしばニュースとなって新聞紙上の大きな見出しになっている。フランスではこの日はお祭り騒ぎ、次の日から大方の人はバカンスに行ってしまう。パリに残る人はほとんど外国人だとか。

幼稚園でも夏休みが目前です。今年はコロナの影響も少なくなり、ご家庭でもいろいろ計画されているかと思います。小さい時の経験は具体的に子どもたちの発達・成長にどのような影響を及ぼすかは別として、子どもたちの頭の片隅に又心のどこかに忘れない思い出として残っていくことでしょう。二学期が始まるときには元気いっぱい、日焼けした姿で戻ってきて欲しい。切なるお願いです。しばらくのお別れです。

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