水ゆたか、流れる河、イムジン江(河)
2024.09.02
水ゆたか、流れる河、イムジン江(河)
久しぶりに幼稚園に帰ってきた子どもたちは、毎年そう思うのですが、一段と大きく成長している。しばらく見ていないための錯覚だろうか。いや、実際にこの夏休み中の成長の度合いは大きい。話の内容にも、その話し方にも、それなりの大きな発達を見ることができる。身長も伸び、体重も増えて、大げさに言えば、これからの人生の荒波に向かって進んでいくための基礎的な体力が徐々に形成されつつある。これから頼もしい人間に成長していく楽しみの過程と言っても過言ではない。
そんな子どもたちにとって、これから始まる二学期は幼稚園生活の充実、発展、完成への過渡期、登山で言えば、中腹から山頂を目指しての一番大事だが、ある意味、ゴールを目前にした頑張りどころです。この学期は運動会、作品展、目を外に向けると、様々な収穫体験や遠足や自然との触れ合い、よく言われる非認知能力の涵養、収得にも大きな成果が得られる活動がいっぱいの時です。
今月はまだまだ残暑が厳しいですが、体調、健康に十分注意して、10月の運動会の練習に全力で取り組んでまいります。又中旬には子どもたちを誰よりも慈しみ、その成長を目を細めて見守ってくれているおじいさん、おばあさんの敬老の日参観があります。子どもたちを通して、50年ほど前の自分の姿を過ぎ去った子供時代を思い出しながら、嬉しい年月の経過を実感していただけるのではないかと密かに思っています。幼稚園は私たち先生、子どもたち、保護者の皆様そしてご家族の人々が一緒に集うファミリーです。人が生まれてきた以上は、何か社会的貢献、例えそれが路傍の草引きでも、ごみ集めでもいい、だとすれば、保護者の皆様を含めた私たちの活動は幼児たちの発達・成長の大きな手助けをしている、未来の有能な人材への社会的貢献をしていると言えるのでしょう。それが我が子だけでなく、他人の子どもであっても、手を差し伸べていくことに繋がっていく。
そういう意味ではアメリカは一代で築いた財産を大学などに大きな寄付をして、自分の名前を冠した建物を作るとか、あるいは純粋に大学に寄付したりする。アメリカの有名な大学はほぼ私学だが、その結果それらの大学は想像に絶するほど資金力があり、その運用については株式やその他の投資にまで影響があるそうだ。最近ではコロンビア大学やハーバード大学の学長が辞職を余儀なくされたのも、ユダヤ系の大口寄付者によるところも大きいと報道された。又それらの資金を活用して、世界中から若手研究者を集め、研究成果を競っている。それらの資金を頼って海外に招かれて研究している日本の研究者も多い。ある意味、寄付と税金は密接に関係していて、寄付すれば、税金の控除を受けられる場合が多い。日本でも最近の文科省はこの寄付制度の促進を促している。少子化によって、学校の運営が厳しくなった中で、この寄付金控除の拡大は大きな前進と言える。
8月初め、韓国に行った。関空から1時間30分、韓国は身近な隣国だ。25歳の時に関釜フェリーで、下関から釜山に着き、その後400kmあまりドライブしてソウルに着いた。1971年であった。街はきれいでなかった。貧しかった。明洞通りもごみごみしていた。そして20年後再び韓国に行った。前よりは印象が良かったが、それでもあまり行きたいとは思わなかった。そして今年、ソウルは変わっていた。私の持っていた昔のソウルのイメージは全く払拭された。漢江の奇跡だとよく言われるが、都市は大阪と同じかそれ以上だと思った。通りはわずかなレクサスとドイツ車以外はほとんどヒュンダイかkiaの車であった。所得は日本と同じかそれ以上とのこと、ソウル大学に続くナンバー2の延世大学のキャンパスの広さに驚いた。
1970年代は韓国の中高齢者はほとんど日本語が通じた。今のソウルの街でも韓国語がわからなくても、ある程度日本語は通用することが驚きであった。街は活気にあふれ、昔の不潔なイメージが全くなかった。私が見たのはソウルの光が当たる一部分だけなので、国全体のイメージではない。個人的にはキムチが好きだが、韓国で食べたキムチや冷麺、焼肉などは本当に魅力的であった。二日目、ガイドさんと一緒に5人で38度線に向かった。北朝鮮に続く道路は片道3車線以上の堂々とした高速道路であった。北朝鮮から流れてくるイムジン江(河)が豊富な水量を湛えながら韓国に向かって流れていた。私の世代ではザ・フォーク・クルセダーズのイムジン河が有名であった。しばらくするとゲートがあり、それ以上進めなかった。その時、戦車を積んだトラックが通り過ぎた。静かな場所だが、何か空気の張りつめた緊張感があった。その場所からイムジン河をロープウェーで超え、米軍が駐留していた場所まで行った。ロープウェーの出発地には大きな遊園地があり、誰でも来ることができた。南北融和を演出しているのだろうか。あわただしい二泊三日の韓国旅行であったが、韓国を身近に感じることができ、日本から韓流ブームで沢山の人が韓国に行く理由がわかるような気がした。この旅の大きな収穫であった。
9月1日より、願書配布になっています。ご近所、お知り合いで、入園対象のお子様がおられましたら、是非お勧めしていただきますよう宜しくお願い致します。
9月、長月、天高く馬肥える秋、今月も子どもたちと楽しく有意義に過ごしてまいります。
久しぶりに幼稚園に帰ってきた子どもたちは、毎年そう思うのですが、一段と大きく成長している。しばらく見ていないための錯覚だろうか。いや、実際にこの夏休み中の成長の度合いは大きい。話の内容にも、その話し方にも、それなりの大きな発達を見ることができる。身長も伸び、体重も増えて、大げさに言えば、これからの人生の荒波に向かって進んでいくための基礎的な体力が徐々に形成されつつある。これから頼もしい人間に成長していく楽しみの過程と言っても過言ではない。
そんな子どもたちにとって、これから始まる二学期は幼稚園生活の充実、発展、完成への過渡期、登山で言えば、中腹から山頂を目指しての一番大事だが、ある意味、ゴールを目前にした頑張りどころです。この学期は運動会、作品展、目を外に向けると、様々な収穫体験や遠足や自然との触れ合い、よく言われる非認知能力の涵養、収得にも大きな成果が得られる活動がいっぱいの時です。
今月はまだまだ残暑が厳しいですが、体調、健康に十分注意して、10月の運動会の練習に全力で取り組んでまいります。又中旬には子どもたちを誰よりも慈しみ、その成長を目を細めて見守ってくれているおじいさん、おばあさんの敬老の日参観があります。子どもたちを通して、50年ほど前の自分の姿を過ぎ去った子供時代を思い出しながら、嬉しい年月の経過を実感していただけるのではないかと密かに思っています。幼稚園は私たち先生、子どもたち、保護者の皆様そしてご家族の人々が一緒に集うファミリーです。人が生まれてきた以上は、何か社会的貢献、例えそれが路傍の草引きでも、ごみ集めでもいい、だとすれば、保護者の皆様を含めた私たちの活動は幼児たちの発達・成長の大きな手助けをしている、未来の有能な人材への社会的貢献をしていると言えるのでしょう。それが我が子だけでなく、他人の子どもであっても、手を差し伸べていくことに繋がっていく。
そういう意味ではアメリカは一代で築いた財産を大学などに大きな寄付をして、自分の名前を冠した建物を作るとか、あるいは純粋に大学に寄付したりする。アメリカの有名な大学はほぼ私学だが、その結果それらの大学は想像に絶するほど資金力があり、その運用については株式やその他の投資にまで影響があるそうだ。最近ではコロンビア大学やハーバード大学の学長が辞職を余儀なくされたのも、ユダヤ系の大口寄付者によるところも大きいと報道された。又それらの資金を活用して、世界中から若手研究者を集め、研究成果を競っている。それらの資金を頼って海外に招かれて研究している日本の研究者も多い。ある意味、寄付と税金は密接に関係していて、寄付すれば、税金の控除を受けられる場合が多い。日本でも最近の文科省はこの寄付制度の促進を促している。少子化によって、学校の運営が厳しくなった中で、この寄付金控除の拡大は大きな前進と言える。
8月初め、韓国に行った。関空から1時間30分、韓国は身近な隣国だ。25歳の時に関釜フェリーで、下関から釜山に着き、その後400kmあまりドライブしてソウルに着いた。1971年であった。街はきれいでなかった。貧しかった。明洞通りもごみごみしていた。そして20年後再び韓国に行った。前よりは印象が良かったが、それでもあまり行きたいとは思わなかった。そして今年、ソウルは変わっていた。私の持っていた昔のソウルのイメージは全く払拭された。漢江の奇跡だとよく言われるが、都市は大阪と同じかそれ以上だと思った。通りはわずかなレクサスとドイツ車以外はほとんどヒュンダイかkiaの車であった。所得は日本と同じかそれ以上とのこと、ソウル大学に続くナンバー2の延世大学のキャンパスの広さに驚いた。
1970年代は韓国の中高齢者はほとんど日本語が通じた。今のソウルの街でも韓国語がわからなくても、ある程度日本語は通用することが驚きであった。街は活気にあふれ、昔の不潔なイメージが全くなかった。私が見たのはソウルの光が当たる一部分だけなので、国全体のイメージではない。個人的にはキムチが好きだが、韓国で食べたキムチや冷麺、焼肉などは本当に魅力的であった。二日目、ガイドさんと一緒に5人で38度線に向かった。北朝鮮に続く道路は片道3車線以上の堂々とした高速道路であった。北朝鮮から流れてくるイムジン江(河)が豊富な水量を湛えながら韓国に向かって流れていた。私の世代ではザ・フォーク・クルセダーズのイムジン河が有名であった。しばらくするとゲートがあり、それ以上進めなかった。その時、戦車を積んだトラックが通り過ぎた。静かな場所だが、何か空気の張りつめた緊張感があった。その場所からイムジン河をロープウェーで超え、米軍が駐留していた場所まで行った。ロープウェーの出発地には大きな遊園地があり、誰でも来ることができた。南北融和を演出しているのだろうか。あわただしい二泊三日の韓国旅行であったが、韓国を身近に感じることができ、日本から韓流ブームで沢山の人が韓国に行く理由がわかるような気がした。この旅の大きな収穫であった。
9月1日より、願書配布になっています。ご近所、お知り合いで、入園対象のお子様がおられましたら、是非お勧めしていただきますよう宜しくお願い致します。
9月、長月、天高く馬肥える秋、今月も子どもたちと楽しく有意義に過ごしてまいります。
令和7年度 願書配布・園児募集要項掲載のお知らせ
2024.09.02
令和7年度 願書配布・園児募集要項掲載のお知らせ
本日より、当園にて令和7年度 入園願書の配布を開始いたしました。
ご希望の方は諏訪森幼稚園までご連絡、またはご来園ください。
『各種書類』の欄に『令和7年度 園児募集要項』を掲載いたしましたので、
そちらもご参考ください。
また、明日 9月7日(土)に令和7年度 認定こども園 諏訪森幼稚園 入園説明会を本園にて行います。
時間:●0~2歳児対象 9:00~9:30
(受付時間:8:30~8:50)
●3~5歳児対象 10:00~11:00
(受付時間:9:30~9:50)
持ち物:上履き・下靴を入れる袋
ご興味のある方は是非お友達をお誘いあわせの上、お越しください。
(※参加事前申し込みは不要です。駐車場の申し込みは締め切りました。※)
本日より、当園にて令和7年度 入園願書の配布を開始いたしました。
ご希望の方は諏訪森幼稚園までご連絡、またはご来園ください。
『各種書類』の欄に『令和7年度 園児募集要項』を掲載いたしましたので、
そちらもご参考ください。
また、明日 9月7日(土)に令和7年度 認定こども園 諏訪森幼稚園 入園説明会を本園にて行います。
時間:●0~2歳児対象 9:00~9:30
(受付時間:8:30~8:50)
●3~5歳児対象 10:00~11:00
(受付時間:9:30~9:50)
持ち物:上履き・下靴を入れる袋
ご興味のある方は是非お友達をお誘いあわせの上、お越しください。
(※参加事前申し込みは不要です。駐車場の申し込みは締め切りました。※)
末は博士か大臣か
2024.07.19
末は博士か大臣か
末は博士か大臣か? 偉くなる人の終着駅と言われていたが、今はどうだろうか?博士は偉いことは偉いが、大量に粗製乱造されている傾向があるし、大臣に至っては実力でなった人もいるが、大半は時の運、人の運、そして権謀術数を駆使してのなせる業。とても誰からも尊敬される絶対的な偉さではない。
なりたくて猟官運動をして、やっとなった人もいれば、棚から牡丹餅式に就任した人もいる。振り子が右に振れるか左に振れるかでその人の人生は大きく分かれていくこともある。「人の一生はやはり運だと思う。実力があってもダメなものはダメ、努力と根気と勉強、こういうものが運をとらえるきっかけとなる」田中角栄。なるほど運も大事なことだ。しかしその運を引き寄せる力は不断の努力であり、好奇心であり、未知の世界への探求心であり、たゆまなく要求される問題意識の持続性でもある。
人は偉いと感じるのは博士だろうか?社長か大学の先生とか大金持ちだろうか?逆に考えると誰の力で今の地位につけたのだろうか。勿論自分の努力、卓越した先見性、能力もあるだろう。しかしそれは取りも直さず自分を支えてくれた人、人々がいたからではないか。沢山の社員のお蔭でないのだろうか。その意味で昨年亡くなられた京セラ創業者の稲森和夫氏の社員に対する態度は非常に厳しい中にも、愛情あふれる接し方で部下を感動させたとよく言われている。
稲森氏の言葉の中で「誰よりも働く」という項目があります。「社長、経営者が会社の中で誰よりも一番働く人でなければなりません。従業員より先に帰って『ガンバレ、ガンバレ』と言っている社長の下で従業員が働くわけがない。上に立つ者が誰よりも一生懸命頑張って、下のものから『かわいそうだ』と思われるほどでなければならないのです。そうでなければ人はついてきてくれません」
又次のようにも述べている。「人は得てして、恵まれた環境にあっても、与えられた仕事をつまらないと思い、不平、不満を口にします。しかしそれで運命が好転するわけでもありません。与えられた仕事を天職だと思い、その仕事を好きになるよう努力し、さらに打ち込むのです。そのうちに不平・不満が消え、仕事も順調に進むようになっていくはずです。さらに懸命に働き続けていくことで、素晴らしい考え方や人格を自分のものにすることができ、結果として、物心共に豊かな人生を送ることができるのです」
現下の働き方改革とは相いれないような働き方、考え方ですが、人が成功するためには精神的な支柱も、異なる考え方の構築も必要なことなのです。私を含め、大多数の人は博士でも、大臣でも、社長でもない。後世に名前を残すことは考えられない。しかし私たちは私たちなりに、地域で、仲間で、家族で、幸せに続く道を探し、作り、共有しようとしている。そしてそれが生活習慣となり、伝統に変貌していく。黄泉の世界から生き返った時、まだ私たちの作った道、通った小道の存在を見つけ、懐かしがるかもしれない。お盆を控えた夏休み、こんな他愛もないことが頭に浮かんでくる。
夏休みをなくせ、という人もいる。しかし私は反対だ。暑い夏を家庭で、郊外で、山で、海で、故郷で、過ごすことも大事だし、学校教育一辺倒の世界から離れて、新しい世界に踏み込んだり、経験や体験したりすることも大事だ。又自然に囲まれた日本を自分の目で見ることも大切なことだ。そして二学期に新たな気持ちで学校教育に帰ってくる。この時代に経験したことは大人になって大きな成果となって表れてくる。
学校時代に与えられた夏休み、大切に、そして有効に活用していこう。諸般の事情で夏休みを十分利用できないお子さんは幼稚園で担当の先生と十分交流を深めあっていきましょう。幼稚園のお友達、病気になったり、事故にあったりすることなく、楽しく元気いっぱい、可能な限り有意義に過ごしましょう。
葉月、八月、盛夏の季節、真剣になりすぎたり、期待しすぎたり、悩んだり、嘆いたりすることなく、人生をもっと軽く、あっさり、気楽に考える月、皆様のご健康とご多幸を祈念しています。
末は博士か大臣か? 偉くなる人の終着駅と言われていたが、今はどうだろうか?博士は偉いことは偉いが、大量に粗製乱造されている傾向があるし、大臣に至っては実力でなった人もいるが、大半は時の運、人の運、そして権謀術数を駆使してのなせる業。とても誰からも尊敬される絶対的な偉さではない。
なりたくて猟官運動をして、やっとなった人もいれば、棚から牡丹餅式に就任した人もいる。振り子が右に振れるか左に振れるかでその人の人生は大きく分かれていくこともある。「人の一生はやはり運だと思う。実力があってもダメなものはダメ、努力と根気と勉強、こういうものが運をとらえるきっかけとなる」田中角栄。なるほど運も大事なことだ。しかしその運を引き寄せる力は不断の努力であり、好奇心であり、未知の世界への探求心であり、たゆまなく要求される問題意識の持続性でもある。
人は偉いと感じるのは博士だろうか?社長か大学の先生とか大金持ちだろうか?逆に考えると誰の力で今の地位につけたのだろうか。勿論自分の努力、卓越した先見性、能力もあるだろう。しかしそれは取りも直さず自分を支えてくれた人、人々がいたからではないか。沢山の社員のお蔭でないのだろうか。その意味で昨年亡くなられた京セラ創業者の稲森和夫氏の社員に対する態度は非常に厳しい中にも、愛情あふれる接し方で部下を感動させたとよく言われている。
稲森氏の言葉の中で「誰よりも働く」という項目があります。「社長、経営者が会社の中で誰よりも一番働く人でなければなりません。従業員より先に帰って『ガンバレ、ガンバレ』と言っている社長の下で従業員が働くわけがない。上に立つ者が誰よりも一生懸命頑張って、下のものから『かわいそうだ』と思われるほどでなければならないのです。そうでなければ人はついてきてくれません」
又次のようにも述べている。「人は得てして、恵まれた環境にあっても、与えられた仕事をつまらないと思い、不平、不満を口にします。しかしそれで運命が好転するわけでもありません。与えられた仕事を天職だと思い、その仕事を好きになるよう努力し、さらに打ち込むのです。そのうちに不平・不満が消え、仕事も順調に進むようになっていくはずです。さらに懸命に働き続けていくことで、素晴らしい考え方や人格を自分のものにすることができ、結果として、物心共に豊かな人生を送ることができるのです」
現下の働き方改革とは相いれないような働き方、考え方ですが、人が成功するためには精神的な支柱も、異なる考え方の構築も必要なことなのです。私を含め、大多数の人は博士でも、大臣でも、社長でもない。後世に名前を残すことは考えられない。しかし私たちは私たちなりに、地域で、仲間で、家族で、幸せに続く道を探し、作り、共有しようとしている。そしてそれが生活習慣となり、伝統に変貌していく。黄泉の世界から生き返った時、まだ私たちの作った道、通った小道の存在を見つけ、懐かしがるかもしれない。お盆を控えた夏休み、こんな他愛もないことが頭に浮かんでくる。
夏休みをなくせ、という人もいる。しかし私は反対だ。暑い夏を家庭で、郊外で、山で、海で、故郷で、過ごすことも大事だし、学校教育一辺倒の世界から離れて、新しい世界に踏み込んだり、経験や体験したりすることも大事だ。又自然に囲まれた日本を自分の目で見ることも大切なことだ。そして二学期に新たな気持ちで学校教育に帰ってくる。この時代に経験したことは大人になって大きな成果となって表れてくる。
学校時代に与えられた夏休み、大切に、そして有効に活用していこう。諸般の事情で夏休みを十分利用できないお子さんは幼稚園で担当の先生と十分交流を深めあっていきましょう。幼稚園のお友達、病気になったり、事故にあったりすることなく、楽しく元気いっぱい、可能な限り有意義に過ごしましょう。
葉月、八月、盛夏の季節、真剣になりすぎたり、期待しすぎたり、悩んだり、嘆いたりすることなく、人生をもっと軽く、あっさり、気楽に考える月、皆様のご健康とご多幸を祈念しています。